bluesmokesilent

ある男の日常をジャズレコードとともに|4コマ+ジャケット模写| 4 panel comic inspired by JAZZ records|reproduction of album art with pen and ink

BLUE SMOKE SILENT|EP.4|You'd Be So Nice To Come Home To

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出会うべき2人が出会わず、一緒にいるべき2人が一緒にいられない。そんな光景は、自分よりも他の誰かについてのほうが胸を締めつけられるものかもしれません。寂しさや喪失は、その渦中にある人間にとっては痛みでしかなく、ロマンの入る余地がないからでしょうか。そういう意味では、歌は物語的な機能を果たすため、音楽的時間のなかに痛みを溶かす作用があります。もしも人生が、得るものより失うもののほうが多いなら、歌がなくなることはきっとないだろうと思います。

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男が女と聴いていたアルバム|Helen Merrill

Helen Merrill (vo)
Quincy Jones (arr, cond)
Clifford Brown (tp)
Jimmy Jones (p)
Oscar Pettiford (b, Vc)

EmArcy
1954

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このアルバムを聴いた後、10人中8人くらいは必ずと言っていいほど、「ユーッビッソーーー」と真似をしてしまうのではないでしょうか。僕もそのうちの1人ですし、この文章を書きながらやはり真似をしています。ヘレン・メリルクリフォード・ブラウンはこの時24~25歳。そして忘れてならないのは、後にマイケル・ジャクソンをプロデュースし、史上最も売れたアルバム『スリラー』を世に送り出すクインシー・ジョーンズの存在。彼に至っては21歳。けれど才能がどう…というよりも、その日、天使が微笑むような時間が流れた。僕にとっては、そんなふうに思わされる1枚です。